予想される地震震度
内閣府の中央防災会議では、今までM7~8クラスの地震しか想定していませんでした。
しかし、東日本大震災ではM9、福岡県西方沖地震ではM7、直近の熊本地震ではM7.3と震度6弱から震度7と激しい揺れに見舞われました。その結果、南海トラフ地震で予想される最大震度が大幅に変更されています。
耐震基準の問題点
①東日本大震災のようなマグンチュード9クラスの大地震を想定していない。
②「建物は揺れに耐える」とは1回の大地震で倒壊・崩壊しないことであり、繰り返し余震や別にくることを想定していない。
耐震基準をクリアーしても建物に被害はある
現在の耐震基準には、耐震等級1~3まであります。耐震等級1の場合は震度6弱(400ガル)程度の地震に耐えるレベルですが、それ以上の大きな地震では倒壊の危険性があるということになります。耐震等級2(長期優良住宅)では耐震等級の1.25倍(震度6弱から6強に耐える)、耐震等級3は、耐震等級1.5倍(震度6強の中間程度)に耐えるレベルです。
熊本地震での被害
熊本地震を例にあげると、震災以降、応急危険度判定士が判定をおこなった48,966棟の内13,113棟が倒壊の恐れがあると発表されました。建物の多くは建築基準法が改正された1981年以前の古い建物に集中していましたが、2000年以降に建てられた住宅の全壊もありました。
益城町の実家が被災した知人に話を聞くと、比較的新しい住宅も50程度の住宅が大きな被害を受けたそうです。
自然災害を体験しての恐怖
私が経験した例でも、普賢岳の噴火、北部九州豪雨、福岡県西方沖地震や、今年4月の熊本地震では福岡市も震度5弱の地震が起こりました。
特に自然災害が強大であればあるほどなす術がないのは実感です...。
日本中で繰り返し起こる地震に今の耐震基準では住宅性能を上げたとしても不安が残るのが正直なところですが、家づくりにおいても建築基準法が大きく変わることも考えられます。
住宅崩壊のメカニズム
一般的な住宅は北側にトイレ、浴室などがあり窓は少なめで小区画な空間が多く耐震的には高いのですが、それに反して南面は日当たりを意識した間取りになりますのでリビングは広く、開口部がおおくあります。耐震的にはこのことがあまり良くないのです。
例えば、例外を除いて住宅の座屈、及び崩壊は1階の柱と梁の強度に左右されます。
住宅の1階の柱が3寸5分で3メートルとした場合、1階の天井の揺れ幅が10cmを越えると震災前の元の住宅性能がなくなってしまい、本震に耐えたとしても、後の余震に耐えられなくなってしまうことは各研究機関で明らかになっています。
阪神淡路大震災では震度7でしたが、そのレベルになると天井の揺れ幅は14.2cmにも及びます。そのように考えると、耐震性能で解消できるレベルではありません....。
だったらどのようにすればいいのか??と言うことになりますが、地震発生の初期段階から揺れ幅を抑える(吸収する)耐震+制震が必要になります。制震装置にはいろいろなものがありますが、多くの商品の性能と価格を検証して、
ホームランドからお薦めできるものを採用しています。