思い出のゆずごしょう
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- 壇洋一ブログ
30年ほどお付き合いがある施主様(ご主人)が今年他界されました。
数年前、良性の癌が頭に再発したということで手術されたのですが、
今思えば、その手術が悪かったようで、歩けなくなり、日に日に
悪くなっていきました。
N様のお宅には30年前から、よく訪問していまして遠い親戚のような
存在でした。
奥さんと比べて、あまり話し上手な方ではありませんでしたが、朴訥なところが
好きでした。そのお宅にいくと気が休まりました。
6年ほど前の冬、手づくりのゆずごしょうを戴きましたが、大変おいしかった
ので、次の年からは戴いたこしょう苗を私が栽培して、ゆずごしょうづくりはNさんに
お願いしていました。
毎年、この時期になると二人の合作のゆずごしょうが完成しておりました。
私も父親を中学時代に亡くしたので、父親の面影をNさんにみていたのかも
しれません。
しかし、残念ながらことしの夏に他界されました。そして、それを私が知ったのは
数か月後でした。
あとで、奥さんに「何で教えてくれなかったんですか!」って言ったら、忙しいから
手を煩わせないようにと思って、言えなかったそうです…。
Nさんとはいろいろと思い出がありますが、二人でゆずごしょうをつくり
たわいもない話をするのが楽しい時間でした。
今回、仏壇にお供えするために、四国からゆずを取り寄せ、私が真空瓶に保管
していた5年ものの黄色い唐辛子でゆずごしょうをつくり、一部は仏壇に
お供えしました。
Nさんは喜んでくれてるのかもしれません。
何もしてあげることができず残念でしたが、少し肩の荷おりました….。
他のゆずごしょうは近くの施主様や知人にくばりましたが、意外と評判が
良かったので来年も思い出のゆずごしょうをつくります。